バイナリーオプションにおける12のローソク足とヒゲ分析を徹底解説

バイナリーオプションローソク足

突然ですが、皆さんはローソク足についてきちんと理解していますか?

バイナリーオプションをする上で、ローソク足の知識は絶対に欠かせません。

そこで今回は、バイナリーオプションにおける「ローソク足」について徹底的に解説します。

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塾長

「ローソク足のことをよく知らない…」という人はもちろん、「ローソク足について復習したい!」という人も参考にしてみてください!
目次

バイナリーオプションにおけるローソク足の仕組み

まずはローソク足に含まれている価格情報や各名称についてご紹介します。

ローソク足には次の4つの情報が含まれています。

ローソク足から分かる情報

  • 始値:最初に取引された価格
  • 終値:最後に取引された価格
  • 高値:その時間の中で一番高い価格
  • 安値:その時間の中で一番安い価格

ローソク足

上図左のローソク足は、とある期間において始値よりも終値が上昇した状態を意味し、「陽線」と呼ばれています

一方、上図右のローソク足は、ある期間において始値の価格より下落した状態で終値がついた状態を示し、「陰線」と呼ばれます

ローソク足の名称

ローソク足は実態とヒゲから構成されていて、それぞれ次のようなことを表しています。

  • 実体:ローソク足の太いバーの部分を「実体」といいます。実体は、始値と終値の価格差をあらわしています。
  • ヒゲ:ヒゲは、高値と実体との価格差、安値と実体との価格差です。前者を上ヒゲ、後者を下ヒゲといいます。

ローソク足

ローソク足ができる仕組み

下のようなローソク足では、始値→安値→高値→終値という価格の動きをイメージできます。

ローソク足

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塾長

この価格の動きの推移をイメージできることが大切です!

例えば、1時間足であれば、ローソク足は5分足が12本分、1分足であれば60本分によって形成されていることもイメージできるようにしておきましょう。

ローソク足は相場の勢力争いの戦跡

ローソク足は実体とヒゲによって構成されていると先ほどお話しましたが、それぞれ簡単に説明すると次のようなことを表しています。

  • 実体が示すサイン:相場の勢いを示しています。買い・売りの最終的なエネルギーを表します。
  • ヒゲが示すサイン:買い勢力と売り勢力の争いの激しさを示しています。

実体は買い勢力・売り勢力の優劣を示しているので、実体が大きい場合はその方向へ勢いがあることを示し、逆に実体が小さいなら勢いがないので、取引している人たちは弱気だと判断できます。

ヒゲは、売り勢力と買い勢力の攻防の痕跡で、下ヒゲが長い場合は売り勢力が買い勢力に負けたということです。

ここから、長いヒゲはトレンドの反転を予兆し、ヒゲの反対方向に勢いが出たことを示しています。

上昇パターンのローソク足を覚えよう

後ほど相場全体の分析の仕方をご紹介しますが、その前に、基本的なローソク足のパターンを覚えましょう。

まずは、チャートが上昇する場合のローソク足・陽線の代表的なパターンをご紹介します。

上昇のサインになるローソク足①陽の丸坊主

ローソク足

陽の丸坊主とは、始値から終値までずっと価格が上がり続け、ローソクの上下にヒゲがなく、実体のみで形成されたローソク足です。

つまり、上昇の勢いが強く今後も上がると予測できるので、エントリーするならHIGHでエントリーしましょう。</span>

上昇のサインになるローソク足②陽の大引け坊主

ローソク足

陽の大引け坊主とは、陽の丸坊主と同様、価格が上昇する時に現れるローソク足です。

陽の丸坊主が最初から最後まで上がり続けた実体のみで構成されているのに対し、陽の大引け坊主は実体部分より短い下ヒゲがついています。

下ヒゲがつくということは、一度少し下がったところに上に押し戻され、さらに始値よりも上がったところで終わったことを意味します。

そのため、陽の大引け坊主が出た場合も、その後の価格が上昇することが予想できるので、HIGHでエントリーします。

上昇のサインになるローソク足③陽の寄付き坊主

ローソク足

こちらは陽の大引け坊主とは逆に上ヒゲがついているパターンです。

陽の寄付き坊主が出ると、少し上昇の勢いが弱まっていると考えられます。

この寄付き坊主は、上昇トレンドの終わりかけに出てくる傾向がありますが、丸坊主や大引け坊主ほど強力ではないものの、まだ上昇の波にいることを示すことが多いです。

上昇のサインになるローソク足④下影陽線・下影陰線(カラカサ)

ローソク足

これらの2つは、陽線と陰線の違いはありますが、それぞれローソクの下に長いヒゲをつけています。

長い下ヒゲということは、一度下がったものの強い上昇の勢力を受けて最終的に上がったことを示しています。

下降トレンドの時に見られた場合は下落が終わりに近いことを意味し、これから上昇していく可能性が高いと予測できます。

上昇のサインになるローソク足⑤トンボ

ローソク足

トンボは始値のところまで完全に押し戻されたことを示すローソク足で、実体がありません。

トンボが下落最中、または底値(直近の最安値)に現れた場合は、買い勢力に押されてこれ以上下がれないことを示しています。

そのため、トンボがこのような状況で出たら、その後は上昇すると予測できます。

下落パターンのローソク足を覚えよう

続いて、陰線ですが、陰線が出ると相場が下落することが多いです。

それぞれのパターンを見ていきましょう。

下落のサインになるローソク足①陰の丸坊主

ローソク足

陰の丸坊主とは、ローソク足の上下どちらにもヒゲがついておらず、始値から終値までずっと下降を示すローソク足です。

一度も価格が上がることなく、買い勢力に押し返されることもなかったことを示し、このローソク足が出た後はしばらく下落が続くと予想できます。

下落のサインになるローソク足②陰の寄付き坊主

ローソク足

陰の寄付き坊主は、ローソクの下に短いヒゲが付いており、一度価格が下がったものの、わずかに買い勢力からの押し上げがあったことを意味します。

基本は、下降トレンドの最中に現れ、丸坊主ほどの威力はないものの下降が続くという傾向があります。

下落のサインになるローソク足③陰の大引け坊主

ローソク足

陰の大引け坊主は寄付き坊主の逆で、始値より少し上昇したものの、売り勢力の反発を受けて下がったローソク足です。

このローソク足も下降トレンドの最中に出ることが多く、そのまま下落する流れが予測できます。

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塾長

ちなみに、高値圏(直近の中で価格が最高値にあたる範囲)で陰の大引け坊主が現れるとこれから下落する可能性が高いです!

下落のサインになるローソク足④上影陽線・上影陰線(トンカチ)

ローソク足

ローソク足の実体部分がとても小さく、上ヒゲが長いローソク足です。

一度、上昇の圧力を受けたものの売り勢力に負けて下落したことを意味し、下降のエネルギーが優勢であることを示しています。

高値圏でこれが現れると、後に下がっていく可能性が高いと予想できます。

下落のサインになるローソク足⑤トウバ(塔婆)

ローソク足

一度上昇するも、始値まで押し返されて始値と終値が同値となったことを意味します。

トウバが高値圏で出た場合は、上昇が止まったことを示します。

それ以外の場面で見られたときは、為替相場の小休止、つまり停滞を意味します。

バイナリーオプションで一旦休止・様子見すべきローソク足

バイナリーオプションでは、今後価格が上昇するか下落するかを見極めてエントリーをしていきますが、ローソク足の種類によっては、一旦、取引を中止し、様子を見たほうが良いローソク足もあります。

ここでは、そういった類のローソク足について解説します。

一旦休止・様子見すべきローソク足①小陽線・小陰線(コマ)

ローソク足

陽線であれ陰線であれ、実体の部分がとても小さく、上下に本体と同じくらい、もしくはそれ以上の長さのヒゲがついているものを「コマ」といいます。

コマは価格の動きが上下どちらにも見られたものの、最終的に始値とほどんと変わらない価格で落ち着いたこと示しています。

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塾長

コマが出ているときは相場が横ばいになり、今後どちらの動きになるか様子を見ましょう!

一旦休止・様子見すべきローソク足②十字線(足長同時線・寄せ線)・四値同時線(寄引同時線)

ローソク足

これらは、上昇と下降の両方のパワーバランスがほとんど同じ状態にあることを示し、相場の転換ポイントに見られます。

四値同時線は上にも下にも動かず、始値から終値まで同じ価格で終わっていることを意味し、上下にヒゲがなく実体もありません。

相場に動きがなかったことを意味し、今後どう動くか様子を見る必要があります。

ローソク足はまだまだある!?大陽線・大陰線についても知ろう

上記でご紹介した他にも、「大陽線」や「大陰線」といったローソク足があります。

これらは、ヒゲの有無にかかわらず、非常に強い買い(もしくは、売り)を意味し、大きな陽線(陰線)をつけたものです。

ローソク足

この大陽線・大陰線の見方についてもご紹介します。

大陽線・大陰線の見方

大陽線と大陰線は一定の方向に勢いがあることを表しているローソク足です。

ヒゲがない場合、陽線であれば始値から勢いをもって高値を付けたこと(陰線はその逆)を意味し、一定方向に勢いが伸びているので、次のローソク足も同じ方向に向かう傾向が強いとされています。

例えば、レンジ相場で大陰線によってレンジをブレイクした場合、下降トレンド発生のサインになります。

逆に、レンジ相場で大陽線が現れてレンジをブレイクすると、上昇トレンドの発生を示唆しています。

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塾長

このように、大陽線や大陰線がレンジブレイクした場合、それはその方向への勢いを示しているのです!

ただし、大陽線・大陰線が出現する状況によっては、まったく逆の意味になります。

つまり、大陽線、大陰線が現れたために転換点となることもあるのです。

それはどういう場合かというと、価格が上昇に向かっていく中で大陽線が出現するとその後下降に転じるケースです。

高値圏での大陽線が転換のシグナルになる理由について、実際のチャートを見ながら解説したいと思います。

次のチャートでは、下降トレンドの中で大陰線が出現して上昇に転換した後、価格が上昇して大陽線が現れて再び下降に転換しています。

ローソク足チャート

なぜこのようなことが起こるかを理解するには、相場を動かしているFXトレーダーたちの心理を理解する必要があります。

彼らは「買いポジション」と「売りポジション」を持って取引をしています。そして、それぞれのポジションで次のように考えています。

  • 買いポジションを持つ人の心理:安く買って高く売りたい
  • 売りポジションを持つ人の心理:高く売って安く買い戻したい

上記チャートの赤枠の部分に注目してください。ここで売りポジションを持った人たちは、この後、価格が下がると予想して売りポジションを持ったことになります。

しかし、予想に反して価格は上昇してしまいました。

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塾長

ここで注目すべきは、青枠内で売りポジションを持った人たちは、どこかに「損切りのライン」を設定しているということです!

損切りラインとは、ポジションをもった価格から含み損が発生した際に、損を拡大させないためにあらかじめ決済価格を決めているラインのことです。

ここでは、直近の高値がレジスタンスラインだったので、ここを損切りラインと考える人が多いと想定できます。

実際に価格がライン付近まで上がり、そのラインに近づいたら、売りポジションを持った人たちが売りの反対の買い決済して損切りを決行します。

ローソク足チャート

そうなると、上記図のような注目されているレジスタンスライン付近で大きな大陽線が現れます。

他にも注目すべきは、大陽線手前のローソク足がライン付近で長い上ヒゲを連続でつけていることです。

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塾長

長い上ヒゲをつけたということは上からの抵抗が強い価格帯と見ることができるので、やはりこのレジスタンスラインが意識されていることが伺えます!

以上のことをまとめると次の通りです。

ポイントまとめ

  1. 買いの勢力が強い中で長い上ヒゲをつけていることから、一定数の売りの圧力を確認
  2. その中で売りポジションを持った人たちが一斉に決済の買い注文をしたことを大陽線の出現で確認
  3. もともと新規の買い勢力がレジスタンスライン手前で力を使い果たしているので、決済の買いが最後に入った後に新規の売り勢力が強くなり下降トレンドに突入

ローソク足の「ヒゲ」についてさらに詳しくなろう

先ほども簡単に触れましたが、ローソク足のヒゲについてももう少し詳しく解説します。

ヒゲとは、ローソク足における高値と実体、もしくは、安値と実体の価格差を表したものです。

ローソク足

そして、これらのローソク足が表す価格の動きは次のようなものです。

ローソク足

下ヒゲと上ヒゲはそれぞれ以下のような推移で形成されます。

  • 下ヒゲ:一度つけた安値が買いの勢力により押し戻された
  • 上ヒゲ:一度つけた高値が売りの勢力により押し戻された

ヒゲがつく代表的なローソク足の形状は次の通りでしたね。

  • 上影陽線・上影陰線(トンカチ)
  • 下影陽線・下影陰線(カラカサ)
  • 十字線(足長同時線・寄せ線)
  • トウバ(塔婆)
  • トンボ

続いて、ヒゲのさらに詳しい分析の方法を見ていきましょう。

バイナリーオプションにおけるローソク足のヒゲの分析

ヒゲの分析を行うには、次の3つの視点が重要だと個人的には思います。

  • ローソク足単体:ローソク足を単体として捉える
  • ローソク足複数:どのような場面で、値動きの過程で現れたかを確認する
  • チャート全体:チャート全体で見た時にローソク足が示す意味を考える

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ローソク足単体のヒゲのイメージ

ローソク足を単体で見た時のヒゲのイメージは次の通りです。

ローソク足

上記は上影陰線の価格推移のイメージ図です。

このイメージ図を解説すると次の通りです。

  1. 価格が下落(陰線)
  2. 会の圧力が強くなり上昇(下影陽線)
  3. 買いポジションが利確を行い、新規の売り注文が入って下落した

この際の注目ポイントはヒゲの長さです。

一旦、買い勢力が強くて大きく上昇したにも関わらず、その圧力を押し戻すほどの売り注文が入ったことが分かります。

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塾長

つまり、ヒゲが長ければ長いほど押し戻す力が強かったことが確認できるのです!

続いて、ヒゲがないパターンを考えてみましょう。

下記の画像を見てください。

ローソク足

1の部分の最初の3本のローソク足は上ヒゲを付けていますが、下ヒゲがありません。

これは、ローソク足が形成されてから一度も下落していないことを意味します。始値を一度も下回っていないことを意味し、上昇の力が強いことが分かります。

一方、2は実体が小さくなり上下にヒゲをつけたことにより、上昇の勢いが弱くなり、相場に迷いが生じているサインです。

また、下記のように上下に長いヒゲが付いているローソク足は、売り買いの激しさを表しており、相場の方向が定まっていないことを示します。

ローソク足

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塾長

このようなローソク足が頻発する時は、相場が荒れていると判断できるので、エントリーは控えたほうがいいでしょう!

ローソク足複数のヒゲ分析

ローソク足単体で見ていると、これまでお話したようなことが言えますが、各ローソク足が出現した場面によって捉え方が変わることもあります。

次のチャートを見てみましょう。

ローソク足チャート

青枠内に着目すると、大きな上ヒゲを付けたにも関わらず、その後、価格が上昇していることが分かりますね。

ローソク足チャート

なぜ、このようなことが起こるかというと、そもそも価格は上下に動きながら大きな流れの方向に進みます。

そのため、上ヒゲが調整局面における「押し」であったと判断できるのです。

このような局面での上ヒゲは判断材料になりません。

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田中

じゃあ、どういう局面でなら有効なの?
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塾長

ずばり、上位のローソク足で引くことができるレジスタンスラインやサポートラインが存在する場面です!

先ほどのチャートをもう一度見てみましょう。

ローソク足チャート

天井圏にレジスタンスライン、底値圏にサポートラインを引くことができます。

そして、底値圏をよく見ると、サポートライン付近で大きな下ヒゲ付けた陽線から陰線が出現し、その後上昇していることが分かると思います。

さらに、高値圏を見てみると、レジスタンスライン付近で上ヒゲを付けた陽線が出現した後、価格が下落しています。

このように、レジスタンスラインやサポートライン付近で上ヒゲや下ヒゲを付けたローソク足が出現すると、価格の転換が起こりやすい傾向にあります。

チャート全体を見て分析する

最後にチャート全体の圧力や注意すべき価格帯を把握して分析する方法を見ていきましょう。

下記のチャートをご覧ください。このチャートの分析ポイントは次の3つです。

ローソク足チャート

分析ポイント

  1. 上ヒゲを付けることなく、3本連続で大陰線が出現しています。売り勢力が非常に強い状態で、有効な抵抗線がなければそのまま価格が下落すると予測できます。
  2. 強いサポートラインが引け、大きな下ヒゲを付けた場合、この価格帯が強い抵抗帯として働き、再び価格がこの抵抗帯に近くと反発する傾向があります。
  3. 実体が小さく、上下にヒゲを付けているので、相場がどちらに進むか迷っているのが分かります。

続いて、3の部分を拡大してみましょう。

ローソク足チャート

少し過去までチャートを遡ってみましょう。それが下記です。

ローソク足チャート

過去に遡ると、同様にもみ合っている局面がありますね。

このように、もみ合った価格帯に再び近づいた時には3のようにもみ合うか、1や4のように一気にブレイクする可能性があります。

続いて、天井圏におけるレジスタンスラインも見てみましょう。

下記画像では、レジスタンスライン付近で上ヒゲをつけて何度も反発しているのが分かると思います。

ローソク足チャート

このチャートをしばらく見守っていると、下記のような局面が出現しました。

ローソク足チャート

先ほどのレジスタンスラインをブレイクしたポイントで上下に大きくヒゲをつけているのが分かります。

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塾長

つまり、この価格帯が抵抗体になっている判断できます!

まとめ

ローソク足の種類から分析まで解説してきましたが、いかがだったでしょうか?

覚えることが多くていっぱいいっぱいの人もいるかもしれませんが、はじめから全てを把握する必要はありません。

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塾長

まずは、大陽線・大陰線とヒゲの意味を理解するところから始めましょう!

大陽線・大陰線が出現すると価格の勢いが強いことを示しますが、どのようなポジションで形成されるかによって意味合いが大きく変わってきます。

また、ヒゲを分析する際は、単体・複数・チャート全体と見ていきましょう。

これらのことを意識するだけでも、ローソク足分析の根拠がしっかりしてくるはずです。

しっかりと押さえて、より精度の高い取引ができるようになりましょう。