バイナリーオプションにおけるファンダメンタルズ分析とテクニカル分析を解説
バイナリーオプションについて調べてみると、必ずと言っていいほど、次の2つのワードに行き当たると思います。
- テクニカル分析
- ファンダメンタルズ分析
バイナリーオプションの必勝法として紹介されているのは、断然テクニカル分析に基づいたものが多いのですが、ファンダメンタルズ分析も押さえることで投資の幅がグッと広がります。
そこで今回は、ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の両方について徹底解説していきたいと思います。
ファンダメンタルズ分析とは何か?
投資をしたことがない人で、ファンダメンタルズ分析をきちんと説明できる人はなかなかいないと思います。
ということで、ファンダメンタルズ分析の説明から始めます。
ざっくり説明すると、ファンダメンタルズ分析とは中長期的な分析方法のことをいいます。
ファンダメンタルズ分析のポイントをまとめると次のようになります。
- 経済の基礎的な要因を分析することで相場の今後の動きを予想する分析方法
- 各国の経済指標や政策金利の動向・要人の発言などを分析する方法
「経済の基礎的な要因」を具体的に挙げると主に次のようなものがあります。
- 雇用統計
- FOMC
- FRB議長の記者会見
- ヨーロッパ中央銀行の総裁会見
- 国際収支
- 為替介入
これらの情報から何かを読み解き未来を予測するのもファンダメンタルズ分析の一つです。
ファンダメンタルズ分析をできるようになるには
ファンダメンタルズ分析に使う情報というのは、公にされているものがほとんどです。
つまり、ファンダメンタルズ分析に必要な情報には誰でもアクセスすることができるのです。
しかし、そこからファンダメンタルズ分析を行えるかどうかは別問題です。
ここでは、ファンダメンタルズ分析ができるようになるために大切なことをお話します。
テクニカルに走りがちな人が往々にしてやらかす失敗に、『負けをすぐに取り戻そうとして負けを重ねる』ということです。
短期的な視野に立ってしまうと、どうしてもこうなってしまいます。
これがテクニカル分析の弱点といってもいいでしょう。
この弱点を補完するのが「ファンダメンタルズ分析のマインド」といってもいいです。
先ほども書きましたが、ファンダメンタルズ分析は中長期的な視野に立った戦略を立てるのに使います。
つまり、ファンダメンタルズ分析の手法も駆使できる人なら、負けが込んでも長期的な視野に立ち、次のチャンスを待つことができるのです。

塾長
ファンダメンタルズ分析には2つのアプローチがある
バイナリーオプションのような短期取引でもファンダメンタルズ分析が大切なことはご理解いただけたと思います。
そこで、続いてはファンダメンタルズ分析のアプローチ方法をご紹介します。

塾長
- トップダウンアプローチ
- ボトムアップアプローチ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ファンダメンタルズ分析のトップダウンアプローチとは
ファンダメンタルズ分析のトップダウンアプローチとは、以下の情報をもとに今後の相場を予想します。
- 景気
- 経済
- 金利
- 為替
例えば、「中央銀行が政策金利をアップさせた」という情報があったとします。
その結果、どのようなことが予測できるでしょうか?分析の流れはこうです。
- 金利がアップする
- 借り入れが多い会社はその利息分だけ支払いが増える
- 利息支払いが多くなる分利益が上がりにくくなり、業績が悪化する
このように、マクロな視点からミクロな視点にブレイクダウンして分析していくのがファンダメンタルズ分析のトップダウンアプローチです。
ただし、バイナリーオプションにおいて活用するには以下のような注意点もあります。
- アプローチの数を増やしていくと、分析の精度が落ちる傾向にある
- 各国の経済状況の比較までの分析はできるが、各国の経済ごとの分析には適していない
ファンダメンタルズ分析のボトムアップアプローチとは
ファンダメンタルズ分析のトップダウンアプローチの弱点を補完するのがボトムアップアプローチです。
こちらは以下のような情報をもとに分析していきます。
- 企業の業績の予想
- 財務状況や売上
- 利益から見た景気動向
ボトムアップアプローチはトップダウンアプローチとは違い、経済全体の動向はあまり気にしません。
より具体的にいうと、次のようなものに着目します。
- 要人発言
- 経済指標

塾長
例えば、トランプ大統領がTwitterでツイートすると、その内容によって相場が大きく動くことがあります。
他にも、会見や銀行総裁、金融庁の人の発言がありますが、いずれも要人発言は突発的です。
一方、経済指標はその国の経済状況や金融政策などの指標が決まった日に発表されます。
短期取引に該当するバイナリーオプションでは、ファンダメンタルズ分析の中でもこのボトムアップアプローチのほうを重要視している人が多いようです。
ボトムアップアプロ―チは、例えば数学のテストが60点だった場合、今まで80点以上を取っていれば悪く感じるでしょうが、今まで50点以下だったら良く感じるように、過去の数値や予測値と比べてどうかで判断します。
相場でいえば、前回よりも数値が低くて経済状況が悪化していても相場が下がらないことがあるのは、「過去の数値や予測値に対してどうか?」という判断がトレーダーに委ねられているからです。
ファンダメンタルズ分析による予測を補強するテクニカル分析とは
ファンダメンタルズ分析のボトムアップアプローチでは、経済指標や要人の発言時の相場の値動きを過去の相場の動きから分析する必要があります。
この際、大いに役立つのが『テクニカル分析』です。
ここからは、テクニカル分析につい解説していきます。
テクニカル分析とは、一般的にインジケーターやローソク足、ラインなどのテクニカル指標を用いて、相場を分析する方法といわれます。
しかし、この説明では少し足りません。
テクニカル分析を理解する上で重要なのは、「テクニカル指標でなぜ分析できるのか」を押さえることです。
相場を動かしているのは、機械やコンピューターではなく「人間」です。
トレーダーがテクニカル指標や経済的要因から、各国の通貨を売り買いして相場は動きます。
つまり、テクニカル指標は「トレーダーが通貨を売買する際に考えていること」を視覚化したものなのです。

塾長
テクニカル分析を、ただテクニカル指標を使って分析するだけのものとして認識している人は、投資家の心理まで考えが及びません。
しかし、投資家心理まで理解した上でテクニカル分析を行えるようになると、相場全体の流れを確認し、どこに相場を上げたい人or下げたい人がいるのかを見つけることができるようになります。
バイナリーオプションはファンダメンタルズ分析とテクニカル分析を駆使すべし
バイナリーオプションでは、テクニカル分析が重視されがちですが、テクニカル分析の精度を上げるうえでファンダメンタルズ分析も併用することをおすすめします。
最後にその理由について解説します。
テクニカル分析は、取引しているトレーダーの決済注文(利確・損切り)などのリアルタイムの取引による「投資家事情」を把握するのに役立ちます。
一方、ファンダメンタル分析では、各国の経済状況や要人の発言など「経済的要因」を分析します。
これらの要素が相まって相場は変動します。
先ほどの数学のテストの例を挙げれば、今まで80点を取っていた人が今回のテストで60点を取ったとしても、テストの時に風邪をひいていたとすると、あなたはこの人の成績が下がったのは一時的なものだと判断するでしょう。
つまり、テクニカル分析で相場の値動きだけを追っている状態だと、相場が下落した場合にそれが一時的なものなのか今後もしばらく続くものなのかは分かりません。
これは、新型コロナウィルスの影響で相場が動いた時にも当てはまります。
ドルが102円台まで下がったときに、値動きだけ見ていた人はその後ドル円がどう動くか予測できなかったはずです。
しかし、その後の各国の経済政策、経済指標などに目を転じられた人は、ドルがそれ以上下落しないと予測を立てることができたでしょう。

塾長
まとめ
バイナリーオプションにおけるファンダメンタル分析とテクニカル分析について解説してきまいたが、いかだったでしょうか?
両方を活用することの大切はご理解いただけたでしょうか?
バイナリーオプションはテクニカル分析だけでも利益を上げることはできますが、相場の調整があったときなどに歯が立ちません。

塾長
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